小5・小6から英語が「教科」に:書く力をゲームで先取りする家庭学習
公開日 2026年9月22日
小学三・四年生の「外国語活動」は、歌って、聞いて、話す時間です。ところが五年生になると、英語は「外国語科」という成績のつく教科に変わります。授業は年 35 時間から 70 時間へ倍増し、聞く・話すに加えて「読む」「書く」が入ってくる。2020 年度から全面実施された学習指導要領で決まったことで、小学校で扱う語彙は 600〜700 語程度とされています。
「書く」といっても、いきなり英作文ではありません。指導要領が求めるのは、音で十分に慣れ親しんだ語句を書き写すこと、例文を参考に自分のことを書くこと。それでも、四年生まで一度も英単語の綴りを見つめたことのない子にとって、Wednesday を正しく書き写すのは本物のハードルです。ワードサーチは、この「文字の並びを見つめる」練習を、宿題ではなく遊びとして先取りできる道具です。この記事では、小5・小6の英語で何が変わるのか、家庭で何をすればよいのか、そして何をしなくてよいのかをまとめます。
小5から何が変わるのか
学習指導要領(小学校外国語科)の要点を、保護者に関係する部分だけ抜き出すと:
- 成績がつく。通知表に評価が載ります。外国語活動は数値評価ではありませんでした。
- 時間が倍になる。年 35 時間から 70 時間、週二コマ相当。
- 読む・書くが加わる。「活字体の大文字・小文字を書く」「音声で慣れた語句や表現を書き写す」「例を参考に書く」。
- 語彙は 600〜700 語。家族、学校、食べ物、曜日、月、季節、動作、気持ちなど、日常のテーマが中心。
- 中学につながる。中学校ではこれを前提に新たに 1,600〜1,800 語を扱います。小学校で見た単語は「知っているもの」として進みます。
つまり五年生は、英語が「音」から「文字」へ広がる年です。四年生までに音で知っている単語を、五年生で文字として認識し、書き写せるようにする。それが家庭でできる、いちばん効果の高い準備です。
なぜ「書き写す」がつまずきやすいのか
日本語を書き慣れた子にとって、英語の書き写しには三つの罠があります。
- 音と文字が一対一でない。friend の i は読まない。Wednesday の最初の d も読まない。カタカナの音から綴りを組み立てると必ず崩れます。SpellEasy のカタカナが原因?日本の子どもが英語スペリングで間違えやすい理由が詳しく扱っています。
- 似た形の文字。b と d、p と q。四年生まで文字をほとんど見ていない子には、まだ区別が曖昧です。
- 見ているようで見ていない。書き写しでは、子どもは単語をひとかたまりの絵として写します。三文字目と四文字目の順番には注意が向きません。
ワードサーチは三つ目の罠にまっすぐ効きます。マス目の中で FRIEND を見つけるには、F の次が R で、その次が I だと一文字ずつ確かめるしかない。書き写しでは飛ばしてしまう「順番への注意」を、ゲームが強制します。仕組みはワードサーチが「書ける」につながる理由で。
家庭学習の進め方:四年生の春休みから六年生まで
四年生の三学期〜春休み:文字に慣れる
- 教科書の単語をワードサーチに。四年生の外国語活動の教科書には、色、数、曜日、食べ物など、五年生で書くことになる単語がすでに載っています。そのページを撮影してパズルにします(作り方はこちら)。
- 設定は易しく。8×8、横と縦だけ、単語を見せて。目的は文字を見ることで、思い出すことではまだありません。
- 週二回、十分。春休みの六週間で、五年生の一学期に出る単語の大半に「見覚え」がつきます。
五年生:単元ごとに、音から文字へ
- 単元の単語リストで。教科書の各単元の最初か最後にある語句を、そのままパズルに。十語前後で一回分です。
- 一回目は単語を見せ、二回目はイラストか音声で。二回目に「思い出してから探す」をさせると、書き写しに必要な綴りの記憶が固まります。理由は単語を隠すと記憶に残る理由で。
- 三回目に書き写す。パズルで二回見た単語を、ノートに一度だけ丁寧に書く。これが指導要領の言う「書き写す」そのものです。十回ではなく一回。
六年生:中学を見据えて
- 12×12、斜めと逆向きも。単語が長くなり(restaurant、vegetable)、子どもも大きくなっています。
- 音声ヒントを主に。中学では先生が読み上げた単語を書く場面が増えます。聞いて綴りを思い出す練習を先にしておく。
- 一年分の単語を、長期休みにテーマ別で復習。夏休みの 10 分習慣が、その具体的な計画です。
しなくてよいこと
先取りしようとして、かえって英語を嫌いにさせる家庭を見てきました。五・六年生でしなくてよいこと:
- 中学の単語帳。小学校の 600〜700 語が文字として定着していないうちに 1,800 語を積むのは、砂の上に家を建てるようなものです。
- 十回書き。二回目以降は手だけが動きます。パズルで二回見て、一回書くほうが残ります。
- 文法の先取り。小学校の英語は文法用語を使いません。三単現の s を五年生に説明しても、混乱するだけです。
- 英検の無理な受験。受けるなら、単語が「見て分かる」段階になってから。英検5級の単語をワードサーチで覚える方法は、その段階を作るための記事です。
英語が得意でない保護者へ
発音に自信がなくても、この家庭学習は回せます。ワードサーチの一回目は単語を見せるだけ、二回目はイラストか、アプリなら音声が代わりに読み上げてくれます。書き写しの確認は、教科書と見比べるだけ。必要なのは英語力ではなく、週二回の十分を確保する習慣です。SpellEasy の英語が苦手な親でも子どものスペリング練習をサポートできる方法に、同じ考え方の別の工夫があります。
よくある質問
小学5年生の英語では、単語を書けるようにならないといけませんか?
「書き写す」ことが求められます。音声で十分に慣れ親しんだ語句や表現を、手本を見ながら正しく書く段階です。何も見ずに綴りを書く(つづりのテスト)は中学校の範囲で、小学校の指導要領には含まれていません。
小学校で習う英単語は何語くらいですか?
学習指導要領では 600〜700 語程度とされています。家族、学校、食べ物、曜日、月、季節、動作、気持ちなど、日常のテーマが中心です。中学校ではこれに加えて 1,600〜1,800 語を新たに学びます。
外国語活動と外国語科の違いは何ですか?
外国語活動(小3・小4)は聞く・話すを中心にした体験的な活動で、数値の評価はありません。外国語科(小5・小6)は成績のつく教科で、聞く・話すに読む・書くが加わり、授業時間も年 70 時間に増えます。
五年生になる前に、家で何を準備すればいいですか?
四年生の教科書に出ている単語を、文字として見慣れておくことです。ワードサーチで週二回、十分ずつ、単語を見せた状態で探す。春休みの六週間で、五年生の一学期の単語の多くに見覚えがつきます。先取りの単語帳は必要ありません。
子どもが「書く」のを嫌がります。
書き写しの前に、パズルで二回見せてください。見覚えのない単語を書き写すのは苦痛ですが、二回探して見つけた単語を一回書くのは、ずっと楽です。それでも嫌がるなら、練習を遊びに変える 7 つの方法に別の入り口があります。
ワードサーチだけで小学校の英語は大丈夫ですか?
いいえ。ワードサーチが担当するのは「単語を文字として認識し、綴りの順番に慣れる」部分だけです。聞く・話すは授業と教科書の音声で、書き写しはノートで。ワードサーチはその土台になる十分間です。
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